なびの洋裁教室ブログ

自由に簡単にお洋服を作りたい!お気に入りの生地がカタチになっていくワクワク感を体験してくださいね。

縫製7つ道具 と 縫製工場への思い。

 

なびが縫製をする際に、ミシンのそばに置いておく道具がこちらです。

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★マチ針と針とピンクッション

 マチ針は玉付にしています。

 以前はドレスピンのみでしたが、目が悪くなって、取り忘れがあったりしたので。

 基本的にマチ針もほとんど使わなかったのですが、最近は使うようにしています。

 ゴム通し用の安全ピンも刺さっています。

 このピンクッションはかつての同僚からいただいたもの。

 大切に使用させていただいています。

 

★15㎝の竹尺

 ちょちょっと細かな寸法を確かめるときに使います。

 これくらいのサイズが使いやすいかな。

 

★目打ち

 これは目打ちではなく、千枚通しですね。

 縫い代を押さえたりするのに使います。

 以前は爪が長かったので、爪を目打ち代わりにしていたのですが、

 目打ちの方が押さえが効くことに気が付いて、

 目打ちがすべて行方不明だったときに、仕方なしに

 千枚通しで代用して、それを縫製に使ったら、あら、長くて便利!

 という事でそれ以来、縫製には千枚通しを使っています。

 

★糸切はさみ

 永らく自動糸切がついていないミシンを使っていたので、

 何はなくとも糸切は必要で、これはダイソーで買った

 お安い品物ですが、先が尖っていて切れ味も良く、活躍しています。

 なびは後で糸切処理をするのがイヤなので、

 工程の都度、必ず糸切りをするようにしています。

 仕上げアイロンの時にいちいち切るのが面倒なんです。

 

★小ばさみ

 手芸用の先が鋭い小さなはさみです。

 糸切にも使いますが、切り込みを入れたり、余分な縫い代を

 カットするときに便利に使っています。

 

★上は縫製用のクリップと長年愛用しているピンクッションです。

 クリップはあまり利用しませんが、ラミネートとか皮モノを縫うときに

 利用します。

 

 

これらをふた付きのBOXに入れてます。

ふたにはネームやファスナー、レースなど

縫製中の細かな附属を入れて、紛失を防いでいます。

  

それぞれ縫製に必要とする道具は違ってくると思いますが、

なび的に必需品はこんな感じです。

 

 

 

縫製は専門分野ではなかったので、縫製工場的な実践は経験ないですが、

パタンナーは縫製指示をしなければならないので、

縫製屋のおっちゃんと相談しながらやっていくわけですが、

まだ若い二十歳そこそこのピヨピヨ相手に、おっちゃんも大変だったと思います。

 

裁断屋さんと縫製屋さんは違う工場が多かったですが、

この場合はトラブルがあっても、(トラブルと言っても、

ここの縫い代が5㎜足らないとか言う、大事には至らないけど、

効率が悪くなるもの)裁断後ではどうしようもなく

縫製屋さんにご苦労をかけることになります。

 

そういったことはサンプル縫製の段階でクリアしなければならないのですが、

サンプル屋さんが1枚くらいどうにでもなる~とか思って、教えてもらえないと、

そのまま工業用パターンが作成されてしまいます。

 

工業用パターンは「このデザイン」で「この生地」を「この縫製」でという

1型専用パターンなので、効率も最優先課題になります。

 

縫製工場が決まったら、生産の前に縫製サンプルでお互いチェックし合うのですが、

裁断済みの場合がほとんどなので、もし工程にさしさわる問題が発覚したら

重大問題でなければ、縫製屋さんが頑張ってくれることになります。

 

愛知や岐阜には小規模の裁断、縫製屋さんが多く、そういった工場と

たくさん仕事をしました。

縫製屋さん以外にも、釦ホール専門、プリーツ専門、刺繍専門、プリント専門…

いろいろな専門の加工屋さんがあります。

 

裁断と縫製が同じ工場ですと、裁断の段階で「ここをこうすれば能率が上がるよ」

と教えていただくこともありました。

でも基本、こちらの指示を守る縫製屋さんがほとんどでしたので、

なび側もいい加減な仕事は出来ません。

 

そういった時代の後に、海外生産全盛期がやってきました。

ねこも杓子もCHINA、CHAINA、でしたが、

日本の縫製工場の受難の時代がやってきました。

繊維部門に限りませんね。

 

かつてボロ雑巾のような編地しか作れなかったCHINAが、

日本の技術、設備、管理の支援を経て、すごく成長しました。

 

なびはその時代をまじまじと見てきました。

 

CHINAの実態もこの目で見て、体験もしてきました。

 

日本を空洞化させて、CHINAを太らせてしまったら、

日本の縫製業界はどうなるのか。

火を見るより明らかです。

 

仕事が無くなり、工場をたたんだ話はめずらしくなく、

CHINAに入れあげて会社を潰した例を何社も見ました。

商社を通して生産だけ委託していた会社は大丈夫。

CHINAに進出して投資した会社は大変な目に遭っていると思います。

ユニクロぐらいCHINAで歴史と実績がある会社は別)

 

でもなびはCHINAの弱点を知っているのです。

 

生産 = 技術習得 という図式のあとは、

世界の工場からの脱皮を目指すのは必然です。←今ココ

 

日本にあってCHINAに無いのは「発想力」です。

自力で何かを産み出す力がありません。

 

あと道徳心ですかね。無いのが。

良い品物を作り出す、という精神はまるで欠如しています。

日本人の管理のもとの生産ならある程度は信頼できます。

 

CHINAの管理の下では大局的に見ると、未来永劫ダメでしょう。

 

お、気が付いたらCHINA批判になってしまっている…。

 

よく失われた20年とか言われますが(1990~)

繊維業界に限らず、この時代はLOVE・CHINAの狂った時代でしたね。

なびはしがない一国民でしたが、先は予想していました。

日本の工場がダメになってしまう…

CHINAは絶対裏切る…と言うか、日本が利用されてポイ。

 

当時の縫製屋さんや加工屋さんとは現在連絡はとっていません。

皆様、お元気にしているのでしょうか。

 

今後は国内回帰して、

安かろう悪かろうの時代を乗り越えて

日本らしい感性や特色を活かし、

エストロ的な、職人の仕事が評価されて

大量生産のグローバルの流れはあるにしても

もう一方で流されない日本の仕事が生きていけるようになってほしい。

 

そのように思う今日この頃です。