なびの洋裁教室ブログ

自由に簡単にお洋服を作りたい!お気に入りの生地がカタチになっていくワクワク感を体験してくださいね。

CHINA備忘録㉖生産開始-1

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こんにちは!

 

 

 

 

久しぶりに現地のお仕事のお話しです。

 

あれこれ旅に出たりしながらも、

ちゃんとお仕事はしているのであります。

 

知り合いの日本の会社にお願いして、

輸出が決まりました。

と、さらっと書くと簡単に決まったように思えますが、

すべてはNAVIの監督のもと、

という条件ですので、

責任重大なんです。

日本と中国の板挟みになり、苦しみました。

 

約束を守らない工員。

すぐバレる嘘をつく工場長。

 

そんな中、頼りのなるのが冒頭の画像の縫製工員のリーダーであります。

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この2人ですね。

このお2人はアメリカの縫製工場で研修生としての

経験があるので、根性があるのです。

生産関係では話が通じる唯二の人物でした。

 

 

刺繍の図案を1枚1枚手動で印刷します。

このおじさんも職人さん気質で真面目にやってくれました。

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刺繍は刺し子風を基本にしました。

生地は紺の木綿で藍染風の基本的なもの。

鄭星さんが生地探しをして、

常州の生地屋さんで生産してもらいました。

生地は日本の検査に合格しなければなりません。

染色の色落ちや摩擦など、けっこう厳しい検査があります。

 

刺繍の糸も従来使っているシルクではなく、

綿糸を探しました。

これもなかなか大変で、細く、強度があり、糸通りが良く、

何本かそろったときに素朴な美しさが必要です。

当時、一般的な25番的刺繍糸(よくある6本どりの刺繍糸)は

なかったので、糸の調達も大変でした。

 

現在は生地や副資材も現地で生産がされていると

思いますが、

当時は芯や釦、他もろもろの材料は

作れそうな工場を探してすべて別注する、

というかたちをとっていました。

でも、

沿海部ではすでに縫製工場が発達していたので、

もう少し苦労なく調達ができていたと思いますが、

内陸部ではなかなか情報も少なく、

その分資材の調達が困難で、かなり遅れをとっていたと思います。

 

雲陽ではこのような状態ですので、

なるべく調達しやすい材料で、しかも

最大限に雲陽の技術を発揮でき、

また、日本の市場に受け入れられる、という

商品を企画しました。

 

藍染風の和風タブリエです。

エプロン代わりに着るものです。

 

まともな画像がなくてアレな感じですが、

これがNAVIが総合的に考えた企画商品です。

限られた条件で最高のものを作りたい、

という日頃の思いを込めました。

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ボケボケですが、刺繍はけっこうきれいです。

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他にもありましたが画像がなくて、残念。

 

 

日本では1980円で販売。

最悪980円で売り逃げ(?)できる設定での商品です。

 

 

NAVIはたまたまこの工場に派遣されたから、

この企画が生まれ、商談が成立し、

初めての自力輸出が実現しましたが、

NAVIなきあと、NAVIの仕事をする人材がいません。

NAVIの憂いはそこにありました。

 

 

 

 

 

続く。

 

 

 

 

では。

本日もありがとうございました🍜