原型利用のパターン考察。
こんにちは!
本日は原型についてお話したいと思います。
NAVI的な感じ方ですので、あしからず。
NAVIは囲み製図と並行して、
文化式原型を利用してパターンを作成していた時期があります。
囲み製図が出来れば、原型利用もすぐにできます。
専門学校のときは学校独自の原型があって、
それを利用していましたが、
自分の服のために使うことはありませんでした。
就職するまではずっと文化式にお世話になっていました。
就職してからは原型とさよならして、
平面製図 → トワルを組む。
というシステムに移行しました。
と同時に「装苑」や「ミセスのスタイルブック」から
離れて資料として購入は続けていたかな?
30歳に時に15年買い続けた装苑とミセスのスタイルブックを
誤って処分してしまい、
それ以降は見ていないかも、です。
そうです。
原型から卒業して、
自在にパターン作成が出来る感じになっていたからであります。
時代の移り変わりとともに
「装苑」は「SO-EN」になり、
パターンなどは掲載されなくなりました。
最近の「ミセスのスタイルブック」はNAVIにとって20年ぶりです。
あらまあ
原型は新しいものが出ていました。
もちろん親しんでいた従来の原型もあります。
これは新原型です。後ろの肩ダーツがくせもの(?)
肩ダーツ分を肩と袖ぐりで分散させる指示が多く、
多くの方がここで戸惑います。(慣れれば大丈夫)
前ダーツもなかなか…(^_^;)
袖ぐりのダーツをたたむと袖ぐりがちょっと小さい、と言うか、
くりが深くなるので、これで良いのか?と心配になります。
胸がとんがってしまう、と言うか、ボインな感じです。
この原型を作ったら、余った生地で作って着てみて、
自分の体形に合うかチェックしたほうが良いです。
薄く書かれているダーツもたたんでみると良いですね。
原型はヌード寸法ではなく、ゆとり分が含まれているので、
「自分の体形にフィットした最もシンプルなかたち」
と考えましょう。
こちらは旧バージョンです。
気軽に利用できます。
これのポイントは後ろ肩にいせ分が含まれていること。
重衣料以外は肩にいせを入れることが少ないので、
あらかじめいせなしの肩線と袖ぐりバージョンを作っても良いですね。
前身頃は前下がりが付いています。
これはバストのためのものです。
前下がり分の差をバストポイントで展開して脇にダーツを入れたりします。
これもできれば作って確認し、
修正するとより自分に合ったパターンを作ることが出来ます。
ただ、パターンと言うのは身体に合っていれば良いものではなく、
身体をきれいに見せるようなパターンを引く、という要素もあります。
ひとの身体というものはなかなか理想通りではないので、
猫背であったり、お腹が出ていたり、バストポイントが下がったりもします。
それをそのままパターンにしてしまうと、
楽かも知れないですが、あまり美しくないものが出来るかも知れません。
NAVIは理想的体型のボディを相手にしてきたので、
まだこの分野はよくわからないのですが、
自分がきれいに見えるパターン、というものも
意識して作ると良いと思います。
就職して、平面製図でパターンを引くようになって、
気が付いたことがあります。
今まで原型を利用していて、
全くと言って良いほど、
寸法感覚が身に付いていなかったのです。
原型利用のパターンは、説明通りに
袖下から○○㎝出し、○○㎝下げる、
と言う風に引いていきます。
そうすれば、それなりにきちんとしたものが出来上がります。
例えて言うと、
料理を作る時に、いちいちレシピや分量を見て作ってばかりですと、
いつまでたっても覚えることができないのと同じでしょうか。
平面製図はまず、だいたいの寸法を決めてから取り掛かります。
仕事ですので、標準サイズでパターンを引きます。
バスト肩幅背丈袖丈(裄丈)袖口まわりヒップ、股上…
基本的にすべて決まっているので、
基本寸法を頭に入れてパターンに取り掛かるようになって、
やっと寸法感覚が身に付きました。
原型利用は楽なんですが、
ともすると縛られてしまい、
自由にパターンが引きにくいように思います。
掲載されている指示を崩すことが困難に見えるかも知れません。
が。
原型の利用方法は、
①作りたい服のシルエットに近い、土台になるパターンを探す。
②細かなディティール(衿とかポケット、袖口など)に合うパターンを探す。
と言う感じで雑誌に掲載されているパターンを利用すれば、
大抵のデザインはできると思います。
NAVIもポケットの位置とか、ベルトの巾とか、
参考にさせていただいています。
原型利用で自由に引くこともできます。
NAVIはもっぱらこの方法です。
最終的にこれが出来ると良いと思います。
ドレメ式は作ったことがないのですが、
きっと文化式(旧)とは大差がないと思います。
文化式では2種類がありますが、
最初は旧式を使用した方が簡単です。
新式は立体的要素が高く、展開が多いので、
慣れないとちょっと難しいかも知れません。
旧式に慣れてから新式も取り入れましょう。
なんだかんだ言っても
パターンに正解はありません。
引かなくても洋服はできるのですよ!
中国の屋台的仕立て屋さんは、露店で
足踏みミシンと台を置いて、商売をしていました。
生地に直接線を引いて、じょきじょき切って、
ガチャガチャ縫って、ハイ出来上がり。
これはこれで、すごい。
原型がすべてではない、ということです。
ただ、
使いこなせば、役に立ちます!
では。
本日もありがとうございました📐