コーデリレーその8、ウエストヨークのAラインスカート。縫製編。
こんにちは!
Aラインスカートの縫製に入っていきますね。
芯はヨークと同じかたちの見返しとファスナー開きに貼ります。
薄手でハリのある布芯を選びました。
工程は
1、表と裏のヨークを縫う。
2、表と裏の左脇を縫う。
3、裏地とファスナーを縫う。
4、表にファスナーを縫い付ける。
5、表と裏の右脇を縫う。
6、ウエストを縫う。
7、裏地の裾を縫い、表の裾をまつる。
8、表と裏の裾に糸ループを付ける。
という順でございます。
今回はファスナー付けの順番を、いつもは表→裏の順からですが、
今回は裏を先に付ける方法にしてみました。
裏のファスナー下の角を少しでも楽に出来るかな、と思いまして。
1、表のヨークを縫っています。
同じく1、の裏のヨークを縫っています。
裏のヨークが縫えました。
2、裏の脇を縫いました。5㎜のきせをかけます。
表の脇はファスナー止まりまで粗ミシンをかけます。
その下は普通に縫います。
3、ファスナーと裏スカートを縫っています。
前後のヨークがずれないよう注意です。
4、次は表スカートにファスナーを縫い付けます。
ファスナーのムシをアイロンで起こして、
コンシール押さえに替えて、なるべく際を縫って行きます。
コンシールファスナーが付きました。
ヨークの柄合わせがなされていないのが残念無念…。
5、右脇を縫います。裏も同じくです。
6、ウエストを縫います。
ファスナー部分のの縫い代はすべて見返し側に倒します。
見返し側に縫い代押さえのステッチをかけます。
ミシンは端まで入らないので、縫えるところまで。
ウエスト部分ができました。
7、裏の裾を三つ折りします。
裾をまつります。
ここで表スカートと裏スカートの関係のお話です。
基本的に表スカートの裾(ヘム)は4㎝とります。
裏スカートは表スカートの上がり寸法で断ち切ります。
裏スカートの縫い代は3㎝で、裾始末は1.5cmの完全三つ折りをします。
この表裾縫い代4㎝と、裏の表上がり線で断ち切りの関係は
出来上がって裏を見たときに、ちょうど裏地で表の裏が見えない按排になっています。
裏地を表の出来上がりで断ち切って、3㎝の縫い代をとると、
表の裾の縫い代は4㎝なので、
表と裏の重なり分は1㎝となり、めくっても表の裾は見えない、
ということになります。
こんな風ですね。
これが基本ですが、当然のことながら
デザインや素材などによって、表と裏の関係も違ってきます。
これからも、その時々でご説明したいと思います。
裾の糸ループです。
通常は穴糸など手縫いの20番くらいを1本どりで使いますが、
これは50番のポリエステル糸を2本どりしています。
ポリエステル糸は丈夫だし、くさり編みができれば良いので
ホームソーイングではこれでもOKかな、と思います。
(100均でレース編み針を用意しておいてくださいね)
完成です。
前ヨークの柄の出方が気になる~。
後ろの方がすっきり。
深く考えすぎてドツボでした。
コンシールも好きになってきた。ヨークの柄は合っていない…。
ウエストすっきり。ヨーク幅は10㎝です。
ダーツが消える寸法です。
と言って、ダーツはすべてが同じ長さでないので
どうやるの?というところですが…。うふふ。
次回はコーディガンを脱がすか…。
コーデリレーは趣味がモロ出なので、
デザインはシンプル、カラーはダーク、と
つい、こういう路線に走っていますが、
実はなびの得意分野は乙女チックなんです。
自分では(絶対)着ないので自分用には作りませんが、
仕事では好きでした。
ロリータとか、作ってみたいですね~。
かつての仕事では各分野からいろいろなご要望もあり、
一応何にでも対応できる訓練はなされてるかな、と思います。
もちろん既製服なのでとてつもなく特殊なものは
扱ったことはありませんが。
かわいいところでは、洋風の半纏やちゃんちゃんこ。
レディスバイクウエアの企画立ち上げや
ドロンワーク刺繍(カットワーク刺繍)の図案を含むデザイン。
などなど。苦労しました。
見たこともないようなデザインから始まり、生地の調達や
生産、販促企画とか
勉強しなければならないことがたくさんありましたね。
今は、世の中で唯一の作品作りのお手伝いをさせていただいていますが、
昔も今も変わらないのは、
扱う生地に問いかけることでしょうか。
「あなたは何になれば、どんなかたちになれば、しあわせかしら」
と。
なるべくしあわせになってもらいたいと、考えながらハサミを入れます。
では。
本日もありがとうございました🐧