定番の袖が長めのフレンチシャツブラウス お花:季節外れの木いちご
ここ数年、夏になると登場するフレンチスリーブのパターンを使用して
播州織のシャーリング風の変わり織り、紺と生成りのシャンブレー生地で
作りました。
サンプルなので着ていませんが、涼しいに決まっている!
と言えるさわやかな生地です。
夏はこういう表面がデコボコしている生地が涼しいですね。
楊柳とか。
フレンチですが、キモノスリーブ か?といえるくらい、着ると袖丈があるので
フレンチの普段着感が薄れます。
今回は更に袖口にフリルをあしらったので、その分袖丈も伸びました。
と、言うのは生地の風合いは良いけど、色味がちょっと地味かな~と思い
ちょっと装飾を足してみました。
この生地は縫いやすいし、出来上がりも思ったより
地味~な感じになりませんでした。
★播州織
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遅れてきた木いちご(ラズベリー)
通常、木いちごの収穫の時季は5~6月の初夏。
今年もとっくに収穫は終わり、秋に向けての
シュート(新しい枝)の枝増やしをしているところ。
この実がなった枝はもうお役目ごめんで、
傷んだ枝から順に切って処分していきます。
そしてしばらく放置していたら、
あれ?なんか赤いものが……
そしたらこの子たちが地味に実っていました。
ま~ 暑いのによく枯れないで実ることができましたことよ。
お花が咲いて結実しても、赤くならずに
枯れてしまう実もある中で、偉い!
木いちごは1度苗を植えれば、放っておいても毎年出てきて
初夏には赤い実を収穫できます。
実は冷凍保存して、主にヨーグルトのソースにしたり、ジャムにします。
しかも、うちにあるのは春と秋の2度生りで、楽しい。
季節外れの、
ボロボロになりながらも人生を成就した木いちごのお話でした。
バリバティックで巻きスカート。 お花:露草
バリで買い付けたバティックが売るほどあります。
その中から2点を選んでバティックの定番、巻きスカートを作りました。
先ずは右のバティックから制作。
パターンはこちら。
ごちゃごちゃしていますが、CB(後ろ中心)で左右対称になるので
CBで「輪」にしていただいてもOKです。
ウエストベルトとリボンは続きになっています。
上がり寸法は巾2㎝で長さは250㎝で、
断ち切り6㎝×200㎝と50㎝。生地巾などに合わせて接ぎます。
なびは実際のパターンは半分だけ書いて、輪でとりました。
縫製開始です。
まずダーツを縫います。
ダーツは12本。深くて長いダーツが脇になります。
次に両端と裾を1㎝巾三つ折りで始末します。
ウエストベルトは画像のようにアイロンをかけます。
端の始末です。このようにすると、表から縫い代が飛び出してきません。
右脇のウエストベルト通しのための布です。
釦ホールのしるしのような開きは3㎝です。
しるしのぐるりを縫って、切り込みをいれます。
カットした穴からひっくり返します。
裏から生地のまわり7㎜ほどを内側に折り、コバステッチで押さえます。
表から切り込みまわりにコバステッチをかけます。
ウエストベルトを縫います。
これはベルトの縫い代を7㎜にしたので、本体スカートより3㎜控えています。
右前スカートのリボンの寸法は50㎝、そのまま順々に付けて行ってください。
アイロンで折ったところを縫っていきます。
スカート本体に縫い付けたら反対側を押さえます。
裏面のベルトを落とさないよう慎重に…。
リボン部分も縫っていきます。
出来ました。
下前スカートのリボンを右前脇のスリットに通し、
うしろにぐるりとまわし、上前スカートのリボンと結びます。
バティック大好きです。
只、色合いなどの関係で服にし辛い面があります。
バティック、と言えばサロン(巻きスカート)ですね。
現地の人は1M×2Mの生地そのままを巻き付けますが。
今回はサラっと着れるよう、また身体に合うよう、手を入れました。
アジアンとか、バティックは時代には合わないかも知れませんが、
前々から作ってみたいと考えていました。
★ バリのバティック問屋にて購入。生地のサイズ100㎝×200㎝
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道端で見つけました。
懐かしい露草。
露草のブルーが好きです。
昔は露草の汁を染物などの下書きに用いたそうですね。
子供の頃、道端でよく見かけました。
偶然群生しているのを発見して
うれしくなって撮ったものです。
たまには刺繍。つつみ釦で刺繍のブローチ。
実は手芸の中では刺繍が好きなんです。
本来は25番刺繍糸6本どりを、1~2本使いでの
繊細な刺繍を刺すのが好きです。
以前仕事ではざくざくと6本どりで刺していたこともありました。
コーデュロイ素材のタブリエに、刺繍やらモチーフやらをあしらうのですが
生地がモフモフしているので、並みの太さや図案では埋もれてしまう。
でも洗濯に耐えられる素材や手法でなければならない。
生産効率を考えるとあまり難しいことはできない、コストも考えなければならない、
……ということで、いきおい6本どりでザクザク刺すのが効率的。
刺繍にもいろいろな刺し方、と言うか手法がありますね。
なびは一般的なフランス刺繍タイプで刺すのが好きです。
パターン化しているものはあまり魅力を感じないかな。
日本刺繍にも興味あります。
今後刺してみたいのは立体刺繍と、ツヴスト・ツムというクロスステッチの
変形の刺繍です。いつか自力で図案を描いて刺してみたいと考えています。
刺繍は民族衣装に多用されていますね。
糸で自由に模様を表現することが出来て、耐久性も高いです。
ハンガリー刺繍とか、CHINAの少数民族苗族の刺繍など、いいな~と思います。
世界各国の刺繍本をながめていると飽きることがありません。
ハンガリー刺繍です。
東欧を始め、ヨーロッパの民族衣装の刺繍の中で、一番好きです。
苗族の衣装は有名です。
他にもCHINAには 少数民族がたくさんいて、
それぞれ意匠を凝らした刺繍があります。
と、前置きが長~~くなりました。
このブローチはユザワヤでサンプル用に刺しました。
つつみ釦のブローチのキットを使用しました。
裏側にブローチピンが付いた器具をパッチンとすれば
あっという間にブローチが出来上がります。
100均にもつつみ釦が売っていますが、後側の処理やピンは
自力で用意しなければなりませんね。
小物ですが、刺繍、久しぶりに刺したので楽しかったです。
刺繍はこころにゆとりがないと、なかなか刺す気持ちになれないので、
そのうち、じっくり取り組んでみたいものです。
言い訳ですけど、久しぶりなのでサテンステッチの目がそろってません…。
麻生地に25番刺繍糸の1~2本どりです。
左側のは図案無しでランダムに刺しました。
今回はこのキットを利用しました。
種類や大きさはこんな感じ。
ブローチ用とヘアゴム用があって、サイズも入数もいろいろです、
刺繍に限らず気に入った生地やプリントで作るのも良いですね。
ミニマルなプルオーバーを生地違いで。 お花:自生の百合
端布を段ボール1箱でいくら、と言う感じで購入しました。
まぁ、生地の福袋みたいなもので、開けてからのお楽しみ!
という品物です。
端布と言っても、1M以上で多いものは4Mぐらいあります。
アパレルの残布なので、一般には市販されていない生地が多く、
けっこう気に入っています。
その中に入っていたたった1Mしかなかった
ポリ100%のプリントです。
プレスが~ 折り皺が戻ってしまったようです。
同じパターンでもう1着。
ややフレンチでボートネック。
細身ですが開きはなく、かぶりで着れます。
夏はシンプルで涼しい、そんな日常服にぴったりかも。
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いつのまにか百合が…
数年前から出没し始めた百合の花。
今年はいつもの場所以外にほかの離れた場所にも出現しました。
ま~植物って不思議ですね。
服作りの道のり、私にとってパターンとは?ー③
子供服のメーカーから始まったパタンナー人生でしたが、
最終目標はデザイナーです。
デザイナーという職業は、テキスタイル、副資材、パターン、縫製、生産管理
流通、などなどがわかっていないと、一人前ではありません。
特に企業の一員ですと、当然ながら様々な制約があります。
また、自分の名前を冠したデザイナーブランドであっても、というか
そうであればあるほど各方面に精通もしくは理解していなければ
成功はできないでしょう、
現実は好きなことが出来るわけではなく、
メーカーによっては営業が強権で、取引先からサンプルを持ってきて
それをコピーする、と言った仕事がデザイナーの仕事だったりします。
メーカーにとって、売れることが至上なので悪いとは言えません。
(先を見据えるとこういうやり方は持たないけど)
子供服メーカーでは基本的にデザイナーが企画していたので、
デザイン性(オリジナル性)が高かったように思います。
好きなことも、嫌なことも、こなしてなんぼ、の修業時代です。
心に「志」と「希望」を秘めて。
「与えられた条件のもと、最大限の力を出す」という
基本姿勢が出来たのがこの時代です。
メーカーは企画=生産=営業 という3部門で成り立っています。
この3部門が同じ力で均衡し、協力し合っている会社が成功すると
思います。
営業が強ければデザインの後追いになり、やがて衰退します。
生産が強ければ楽な工程や縫製に流れ、商品の魅力がなくなります。
企画が強ければ「面白いけど売れない」みたいなひとりよがりな悲しさがあります。
ーー子供服からの脱皮ーー子供服メーカーでパターンの技術やメーカーの仕事の流れを
習得して、
やっぱり婦人服がやりたくて、縁があって大手の繊維商社に移りました。
ここはボリュームゾーンが対象の量産品を作る会社でした。
なびは布帛ではなくニット課に配属され、ここで手編みニットに携わりました。
と言っても、ここは営業がすべてを決め、デザイナーは営業のアシスタントのような
存在でしかありません。
ひとりの営業マンが当時3億を売るようなモーレツぶりです。
附属やさんも出入りの取引先も皆さんひれ伏すような、すごい力を
持った会社でした。
なびの担当はニットの海外生産専門部で、ここで初めて海外生産と言うものを経験しました。
当時は中国はまだまだで、台湾と韓国が主な生産地でした。
リーさんやら、キムさんやらが会社に来て、低姿勢で商談していたことを
覚えています。
中国は素材が全然ダメで、初めて編みサンプルを見たとき、「雑巾?」と言って
しまいました。まだ文革前の時代です。
そんな哀れなサンプルしか提供できない中国でしたが、
生産することはもう決まっていたので、
ドブネズミ色のねじれた編地サンプルからインスピレーション(?)を得て
おばあさん向けのベストのデザインを描いたことを覚えています。
やりたくない仕事をこなす、というのは辛いことは辛いのですが
それが企業のデザイナーという職業です。
自分自身を見失わなければ、プロとしていろいろ任せてもらえるように
なります。
この会社は大手だったので仲間がたくさんいて、仕事内容はともかくアフターファイブなど、とても楽しく過ごしました。
楽しい職場でしたがこの会社は1年で退社しました。
ニットじゃない感が消えることがなかったので。
実務で学べることも少ないように思いました。
手編みニットを生産していましたが、デザイン、編地の指示のみで
なびが編み棒に触れる機会はありませんでした。
毎日毎日、色だしと仕様書書きとサンプルチェックの日々で、
たま~に企画させてもらい、製品化されることもありましたが…。
次の職場は大手商社の繊維子会社。
ここで初めて婦人服を仕事にすることができました。
それがまぁ、とても大変な会社で…… つづく
★ 画像は子供服(トドラー)のメーカーで平面製図をボディでトワルチェックしているの図。
着ている服は上下とも自作。プリーツ加工は格安で加工やさんにお願いしていた。
トップスのニットも毛糸をメーカーさんから卸価格で購入できた。
市販の材料を素直に買えない原点がここにあり(?)
パソコンの画像からパターンをおこして作ってみた。お花:ブルンバゴ
ファストファッションの「MANGO」御用達のなびは
この通販サイトを見ておりました。
その中に気になるシャツブラウスを発見。
ポチっとする前に、
(いやいや、これを作ったら材料費だけで済む…)と考え
作ってみました。
そのMANGOの画像がこちら。スマホで撮りました。
胸のスリットが少し開きすぎている部分や、
袖も少し短めに夏らしくして、という変更を加えて、と。
画像の素材はブロードに見えます。
綿ローンとか、綿サテンも良いかも
と思いつつ、結局新たに買うのもナンだと思い、
在庫の生地を物色。
チョイスしたのは播州織の綿ローンシャンブレー。
画像の生地よりけっこう薄い!
で、出来たのがこちら。
そう、スカートのトップスで着せましたね。
胸のスリットはあと2㎝くらい開けても良かったかな。
30年選手の鋳物職業用ミシンはこういう薄物が…苦手かなぁ。
少々パッカリング気味になり…
悩みの種だったんです。
ま、あまり気にせずダダダーっと縫ってしまうわたくしにも
原因はあるのですが…。
一応、糸は60番のフィラメント糸、押さえ圧も適切に、
針は11番のまま…だったのがアカンかったのか。
ちょっと前中心のツレが気になりますぅ。
プレス(アイロン)にも問題がありますね。
近いうちにバキューム付きのアイロン台を導入したいものです。
導入すればビシッと仕上げが出来るかな。
★播州先染めシャンブレーの綿ローン
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ところで
暑い日が続きますね。
夏は植物たちも、暑さに強い種類を植えるのが肝要です。
今年の夏はちょっとさぼってしまって。
ボーダーガーデンにはあまり色がありません…。
そんな中、多年草なので毎年咲いてくれる花があります。
うだるような中で清涼感のあるブルーカラーがお気に入りです。
たしか…ブルンバゴという名前です。
秋まで長い期間咲いてくれます。
挿し芽で増えます。
ときどき咲いている花の画像も添えたいと思います。
ネームを作りました!
オリジナルのネームが欲しいと思っていたところ…
小ロットでも作ってくれるサイトを見つけました。
だいたい、ネームを作る時って
素材や枚数、版下のやりとりなど、けっこう面倒だったりするのです。
枚数も万単位だったり…
メーカーなら万単位は当たり前のことですが、
なびのようにサンプルやオーダーがメインですと、
そんなにたくさん縫製するわけではないので、
せいぜい100単位が現実的。
そんな中、30枚からOK、素材の種類もしぼられていて
カラーやフォント、デザインもテンプレートで選ぶだけの簡単な注文ですが、
まずまずの出来のネームが出来ました。
NAVI STYLEというのが、なびのブランド名です。
素材はちょっと硬くて、首がシカシカ(わかるかな~?この感覚)しますが、
見た目はまずまず、といったところ。
このネームを付けてオリジナルをアピールしたいと思います。
近いうちに雑貨用のネームを作ろうと思っています。